浄化槽が原因でトイレが詰まった時の対処法

 

トイレつまりの原因が浄化槽の場合

駅前や区画整理の終わっている地域では、自宅から流れ出る排水は下水道に流れて行くシステムになっていますが、そうでない地域では、今だに浄化槽を使っている地域もまだまだあります。浄化槽と言えば戸建ての住宅ですが、少し面倒くさい部分もあります。例えば浄化槽の点検、汲み取り、清掃、メンテナンスは、各自で自宅に近い業者を選び契約するスタイルになっています。この契約をしないと、浄化槽内がいっぱいになり、やがては限界点を超えて、浄化槽から家の中まで続く排水管がつまって、トイレもつまります。浄化槽を取り付けた後に、業者との契約を忘れてしまう事例も少なくありません。そんな浄化槽が原因で排水つまりやトイレのつまりをおこすパターンもいくつかあります。今回はそんなつまりの原因と自力でできる対処法を紹介します。

1、浄化槽が原因でトイレがつまった時に自力でできる対処法

室内のトイレがつまった時に原因がはっきりしない場合には、まず家の外にあるマスの蓋を開けて確認しましょう。マスの蓋は丸い物と四角い物がありますが、何方も開けて下さい。蓋を開けて汚水や排泄物が溜まっていたら、どこの蓋から蓋までがつまっているかを確認してください。自力で出来ることは、長い棒を用意してマスの蓋から蓋に棒を入れてみてください。少しつついたりして汚水が流れ出すようであれば解消したと言えるでしょう。

1-2、浄化槽内のつまり

身に覚えがないけどトイレがつまっている、そんな時には浄化槽のつまりを確認することが大切です。家の中から浄化槽まで排水管が引いてあります。浄化槽と排水管の付近で接続してある部分は、いくつかのL字になった個所があり、そこに排泄物やトイレットペーパーが引っかかって固まり、排水つまりを起こすケースもよくあります。浄化槽の蓋を開けて確認し、排水管と浄化槽の繋ぎ目辺りを確認してみてください。つまりを確認したら、なにか棒のようなものでつついたりすると、いっきに流れ出して来ます。浄化槽以外のマスの蓋を開けて、汚水などが完全に流れたか確認しましょう。

1-3、浄化槽の業者と契約をしているか確認

上記にも少し説明しましたが、自宅に設置している浄化槽は、本下水管と繋がっていない為、各自で業者を選び契約する必要があります。引っ越して来た家に浄化槽が設置してある場合には、まず1番に確認しておきたい内容になります。浄化槽専門メンテナンス業者と契約をしていないと、浄化槽内がいっぱいになり、トイレはもちろん、浴室も台所もやがてはつまってしまいます。

1-3-1、浄化槽の維持管理

ここで少しマメ知識を紹介します。
浄化槽は微生物の力を利用して汚水を浄化するため、法定検査を受けることが、浄化槽法により浄化槽管理者[設置者]に義務づけられられています。

1-3-2、法定検査を受けましょう

(1)7条検査 浄化槽法第7条
浄化槽管理者[設置者]は、使用開始後2から3カ月を経過した日から5カ月の間に、県の指定した検査機関の水質検査を受けることが義務づけられています。この検査は、水質等を検査することにより、主に浄化槽の設置工事等が正しく行われたか否かを判断するものです。

(2)11条検査 浄化槽法第11条

定期的に浄化槽のメンテナンスを行ってもらう業者は、自分で選び契約します。では浄化槽のメンテナンスとはどんなものか紹介します。

①浄化槽内の汲み取り
②浄化槽内の微生物[バクテリア]などのメンテナンス
③浄化槽排水の消毒剤
④浄化槽内の泡が異常発生した時のメンテナンス
⑤フィルターの交換
⑥モーター部品の交換
⑦ピストン交換
などなど他にもありますが、このような定期的メンテナンスが必要になります。

1-3-4、浄化槽内の汲み取り料金相場

浄化槽内の汲み取りは月に、2からカ月に1回の割り合いで行い、浄化槽のサイズで料金も異なりますが、1回5000円前後が相場です。無論、地域によって料金は異なります。契約後は引っ越しをしない限りお付き合いする業者になるので、数か所業者を選んで、安くて親切な会社と契約をすると良いと思います。

2、浄化槽とトイレつまりの関係

トイレがつまった時に、全く身に覚えがない、家族に聞いてが誰もわからない?こんな場合は、家の外に設置してある排水管がつまりを起こしている可能性があります。
確認の仕方は、家の外に出てトイレに1番近いマスの蓋を開けて確認します。つまっていれば次のマスの蓋を開けて確認し、そこもつまっていれば、また次のマスと言った感じで蓋を開けて行きます。最後は浄化槽に繋がります。浄化槽までつまりが起こっていれば、浄化槽内になんらかのトラブルが起きています。浄化槽内には様々な部品パーツがあるので、あまり自力で作業することは、お勧め致しません。水道業者か契約している浄化槽メンテナンス業者に依頼する方が良いと言えます。

まとめ

浄化槽が原因でトイレがつまった時の自力での対処法は、ほとんどありませんでしたが、何より法的に必要な検査や契約が義務づけられていたり、それを怠ると、やがては浄化槽が限界点を超えて故障したり、見つかれば法的処分を受けたりすることがありますので、十分に注意が必要です。

 

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